産後のセルフケアで体調回復!

2025年03月10日

はじめに

出産を終えた女性の身体は、大きなダメージを受けています。
産後は体調を整えることが非常に重要で、
適切なケアを怠ると肩こりや腰痛などの不調に悩まされる方も少なくありません。
実際、育児中のお母さんの約69%が腰痛を感じており、
特に生後0歳児を育てるお母さんでは75%にも上るとの報告があります​。
産後の健康管理をしっかり行うことが、
母体の回復と赤ちゃんのお世話を両立するカギになります。
さらに、骨盤のケアは産後の健康的な生活維持に“必須”ともいわれており​、
美容面でも早期からの対策が望ましいでしょう。

西宮においても、産後の整体や骨盤矯正に関心を持つママが増えています。
近年は産後ケアが一種の文化になりつつあり、
産後の骨盤矯正や産後ケアを「受けるべき」と考える風潮も広がっています。
産後の体調不良や体型崩れを改善したいと、
西宮周辺でも整体院や整骨院に通う方が多くなってきました。
こうしたニーズを踏まえ、
産後の女性が健康と美しさを取り戻すためのセルフケア方法について、解説します。

産後の身体に起こる変化

産後の女性には様々な変化が生じます。
まず、妊娠・出産によって骨盤まわりの靭帯がゆるむため、
骨盤が不安定になり歪みやすくなります​。
出産時には左右の恥骨をつなぐ部分が最大で約10mmも開くとも言われ​、
骨盤とその周辺の筋肉は出産直後ゆるんだ状態です。
骨盤が歪んだままだと腰や股関節に負担がかかり、腰痛の原因にもなりえます​。
姿勢も崩れやすくなり、妊娠前のように体を支えるのが難しく感じられるでしょう。

また、授乳や赤ちゃんの抱っこなどで長時間前かがみの姿勢が続くため、
産後は肩こりや背中の痛みに悩む人が急増します。
産後1ヶ月時点で7割以上の女性が肩こりに悩んでいるとの報告もあり​、
慣れない育児姿勢が大きな一因です。
首を前に傾け胸を丸めた姿勢(猫背)でのお世話や、
いつも同じ側の腕で抱っこすることが筋肉の緊張を招きます​。

さらに妊娠中からの体型変化や分娩時の骨盤への負荷、
産後の運動不足・睡眠不足も重なり、肩や腰回りのコリや痛みが起こりやすい状態です。

さらにホルモンバランスの急激な変化も見逃せません。
出産後、妊娠中に多く分泌されていたホルモン(リラキシンやエストロゲンなど)は徐々に減少し始めます。​

その影響で身体は妊娠前の状態に戻ろうとしますが、
同時にホルモン低下による体調不良や情緒不安定さが現れることもあります。
例えば、産後は授乳によりエストロゲンが抑えられるため肌や髪の調子が変化したり、
ホルモン変動による気分の落ち込みを感じたりする場合があります。
ホルモンの乱高下と慣れない育児のストレスが相まって、
産後うつを発症するリスクも高まる時期です​。

このように、産後の女性の身体は肉体面・精神面ともに大きな変化にさらされるため、
適切なセルフケアで支えてあげることが大切です。

産後に実践したいセルフケア

1. 正しい姿勢を意識する

産後の不調を防ぐには、日常の姿勢を見直すことが第一歩です。
授乳や抱っこの際には、無理な姿勢で長時間過ごさないよう意識しましょう。
具体的には、授乳中に前かがみになりすぎないことが重要です。
赤ちゃんを抱くときは、ママが体をねじったり深く前傾しないで済む姿勢を心がけます。
必要に応じて授乳クッションや丸めたバスタオルを活用し、
ママの腕や背中をしっかり支えながら赤ちゃんの高さを調整しましょう​。
クッションを使って赤ちゃんを自分のほうに引き寄せ、ママが猫背にならないようにします​。こうした工夫で、授乳時の肩や腰への負担を軽減することができます。

立ち姿勢や座り姿勢でも、骨盤が後ろに倒れて猫背にならないよう注意します。
抱っこするときは左右どちらか一方に偏って赤ちゃんを抱え続けないようにし、
左右の腕をバランス良く使うことも大切です​。

座るときは背もたれやクッションを使って背筋を伸ばし、
骨盤を立てて座る習慣をつけましょう。
床に座る場合も、あぐらや正座など骨盤が立ちやすい姿勢を心がけると◎です​。

産後は腹筋や背筋が弱っているため姿勢を保ちづらいですが、
壁に背中をつけてみる、鏡で横からチェックするなどして、
できる範囲で良い姿勢を意識してください。
正しい姿勢を心がけるだけでも、肩こり・腰痛の予防にかなり役立ちます。

2. 骨盤矯正の重要性

産後の骨盤は前述の通り不安定な状態にあり、
放置すると様々な問題を引き起こす可能性があります。
骨盤の歪みが大きいと、腰痛・股関節痛を悪化させたり、
内臓の位置が下がることでぽっこりお腹の原因になったりします。
下半身太りやヒップラインの崩れなど、
体型面での悩みにも骨盤の開きやゆがみが関係することがあります。
「産後太りが解消しにくい」と感じる場合も、
骨盤の開きによる姿勢の崩れや筋力低下が影響しているかもしれません。

そこで検討したいのが骨盤矯正です。
産後に骨盤を正しい位置に整えることで、
姿勢が安定し、腰や股関節への負担軽減につながります。
骨盤が整うと肩や背中の緊張も和らぎ、全身の血行が良くなることが期待できます。
また、骨盤底筋へのアプローチにもなるため、
尿もれ予防や下腹の引き締め効果も期待できます​。
一般的に、産後1〜6ヶ月の間に骨盤矯正を行うと効果が出やすいとも言われます​。

産後すぐは体に負担が大きいので避け、
1ヶ月健診を過ぎ体調が落ち着いた頃から6ヶ月くらいまでが骨盤ケアのチャンス期間といえるでしょう。

骨盤矯正の方法としては、自宅でできるケアとプロに任せる方法があります。
自宅ケアでは、骨盤ベルトなどのサポートアイテムを利用するのも有効です。
骨盤ベルトを正しく巻くことで、ゆるんだ骨盤を安定させ姿勢維持を助けてくれます​。
妊娠中に使っていた腹帯を代用して腰を支えるのも良いでしょう。
ただし、締め付けすぎは逆効果なので注意が必要です。

一方、整体院や整骨院で専門家による骨盤矯正施術を受ける方法もあります。
プロの手による矯正は、自分では調整しにくい骨盤周囲の筋バランスを整え、
痛みの軽減や姿勢改善に高い効果を発揮します。
必ずしも誰もが受けなければいけないものではありませんが​、
産後の腰痛・恥骨痛など症状がつらい場合は検討してみる価値があります。
西宮周辺にも産後ケアに力を入れている整体院がいくつかありますので、
自分に合いそうな施術院をリサーチしてみても良いでしょう。
大切なのは、「骨盤を整えることが産後の体にとって重要だ」と認識し、
何らかの形でケアを継続することです。

日常生活に取り入れやすい工夫

最後に、忙しい育児の中でも実践しやすいセルフケアの工夫を紹介します。
どれも特別な時間を取らずにできるものばかりなので、ぜひ日常に取り入れてみましょう。

  • 育児グッズを活用する
    授乳クッションや抱っこ紐といった育児グッズは、ママの体の負担を減らす強い味方です。授乳クッションは授乳時に赤ちゃんの位置を高く保ち、前かがみ姿勢を防いでくれます。抱っこ紐(ベビーキャリア)は赤ちゃんの体重を両肩や腰で支える構造になっているため、腕だけで抱っこするより格段に楽になります。正しく装着すれば肩や背中への負荷が分散され、長時間の抱っこでも疲れにくくなるでしょう。これらのグッズを上手に使って、「頑張りすぎない育児」を心がけてください。道具に頼ることは決して悪いことではなく、ママの身体を守る賢い工夫です。

  • 適度な休息とリフレッシュ
     産後のママは24時間体制で赤ちゃんのお世話をするため、どうしても自分の休息が後回しになりがちです。しかし、疲れをためない工夫は長い目で見て非常に重要です。赤ちゃんが寝ている間は家事より休息を優先して、自分もなるべく横になりましょう。短時間でも目を閉じて体を休めるだけで、回復力が違ってきます。また、心のリフレッシュも忘れずに。パパや家族に協力をお願いし、週に一度でも自分の好きなことに使える時間を作ってみてください。散歩に出たり、友人とおしゃべりしたり、好きな音楽を聞いたりするだけでもストレス解消になります。リフレッシュすることでホルモンバランスの安定にもつながり、育児への意欲も湧いてくるでしょう。頑張る自分を労わるつもりで、「休むことも仕事のうち」と考えてくださいね。

まとめ

産後の女性にとって、自分の身体をケアすることは決して贅沢ではなく必要不可欠なことです。日々のセルフケアをコツコツと継続していけば、少しずつ体調が整い、不調の軽減や体型の回復といった嬉しい変化が実感できるでしょう。産後のセルフケアの積み重ねが、将来の健康と美しさにつながります。

体調管理やセルフケアを行う中で、
「もっと専門的なケアを受けたい」「自分では改善しきれない不調がある」
と感じることもあるかもしれません。
そんな時は無理をせず、整体や骨盤矯正の専門家に頼ることも検討してみてください。
専門の整体院では産後の体の状態を詳しく評価し、
一人ひとりに合った施術やエクササイズ指導をしてくれるはずです。
ただし、プロの力を借りても日常のセルフケアが基本であることに変わりはありません。
自分に合った方法を見つけてケアを続けながら、ときには専門家の手も上手に活用し、
産後の健康と美しさを取り戻していきましょう。
そうすることで、育児を楽しむ余裕と笑顔もきっと増えていくはずです。
お母さん自身が元気で輝いていることが、家族にとって何よりの宝物と言えるでしょう。
お身体を大切に、産後ライフを健やかに過ごしてくださいね。

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